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最先端技術

北海道大学技術
整理番号:HK25-001

光渦発生装置、光渦二色性計測装置

微細金属の「幾何学的ねじれ」を検出

概要

 円偏光はキラル物質に対して右・左で吸収が異なる(円二色性)ことが知られている。一方、光渦はスピン角運動量を持つ円偏光と異なり、軌道角運動量を持ち、そのトポロジカルチャージ l は ±1、±2、±3… と理論的に無限に取り得る。このような軌道角運動量の多様な自由度を活用することで、円二色性では困難であった物性評価やキラリティの識別、光学応答に対する新たな観測手法(光渦二色性)の実現が期待されている。
 しかしながら、従来の低周波変調に限定されていた光渦発生装置ではノイズの影響でSN比が悪く、十分な分析や測定が困難であるという課題があった。
 本発明では、光学系を工夫することでノイズの影響を受けにくい高周波(約50kHz)での光渦の左右変調を実現した。効果の一例として、従来の円二色性では観測が困難だった、ねじれ金ナノロッドダイマー(TND : 対となる微細金属棒をねじって配置した構造)の「幾何学的ねじれ」を検出することに成功している。これは微細配線における金属の欠陥や不良の検出につながる可能性を示唆しており、半導体、MEMS、メタマテリアル等における不良検査への応用が考えられる。さらに、従来の円二色性では観測できなかった物質の新たな物性の発見や物性評価、キラリティー識別を可能にする技術としての展開が見込まれる。

背景と発明の効果

光渦発生装置、光渦二色性計測装置

応用例

・光渦発生装置、光渦二色性測定方法、測定装置
・半導体、MEMS、メタマテリアル等の欠陥、不良検査装置

知的財産データ

知財関連番号 : 出願未公開
発明者    : 田中 嘉人、橋谷田 俊
技術キーワード: 光渦、二色性、スペクトル計測、分析手法、分析装置、光渦二色性、円二色性







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