オープン型ナノポーラス体、表面処理、複合体
ステンレス(オーステナイト系、フェライト系)、ニチノール、Si、C、Fe、W、Ti、Cr、Zr、Nb、Mo、Ta、Fe-Cr-Co-Ni-Vハイエントロピー合金、Ni-Mo合金、Fe-Al合金、など多数の実施例有り!応用次第では、マグネシウムと鉄の複合体も作製可能です!
概要
従来、ナノ、または、マイクロメートルサイズの微小気孔を有するポーラス金属(以下、ナノ・マイクロポーラス金属)は、貴な金属と卑な金属の合金から、卑な金属だけを水溶液中で腐食除去しポーラス体を得るデアロイング(脱成分)法が用いられてきた。しかし、標準水素電極電位に対して貴な金属およびその合金においてのみナノ・マイクロポーラス金属の作製が可能である点で、対象とする金属が限定されるといった課題が存在する。
本発明は、従来法では原理的に作製し得なかった卑な金属、および、その合金において、ナノ・マイクロポーラス体を容易に作製することができる発明である。具体的な実施例の一つとして、チタン、ニオブ、モリブデン等の純金属やベータチタン、ステンレス(オーステナイト系、フェライト系)等の合金、さらに炭素においてそのナノポーラス化に成功した。
性能・特徴等
ポーラス体 原理
【メカニズム】
・A-B前駆合金をCの浴に浸けると、Bが溶出し、Aが自己組織化。→A-C複合体(原則合金化しない元素どうし)
・その後Cを酸やアルカリで除去。→Aポーラス体(オープンポーラス)
・A-BをC浴に短時間だけ浸ける。→A-B表面処理体
・特許未公開技術。→A-Bポーラス体
【組合せ】
A: Ti, Zr, Nb, Ta, Cr, Mo, W, Fe, Sn, Si, C, …
B: Cu, Ni, Co, Fe, Ca, Al, Mg, Mn, …
C: Mg, Ca, Bi, 希土類金属元素, …
【用途】
・ポーラス金属は、超軽量材料、高比剛性材料、エネルギー吸収材料、振動吸収材料、防音材料、断熱材料、電極材料、フィルター材料、生体医療材料、熱交換器材料および含油軸受け材料など。
・特にナノサイズのポーラス金属は、触媒特性、電極特性、ガス貯蔵特性、センシング特性。
応用例
・触媒
・電極
・フィルター
・医療材料
・センシング材料
・複合材料
関連文献
[1] Materials Letters Volume 65, Issue 7, 15 April 2011, Pages 1076-1078
[2]まてりあ Materia Japan 第52巻 第 8 号(2013)「卑・半金属およびそれらの合金によるオープンセル型ポーラス材料の開発」
知的財産データ
知財関連番号 : 特許9,279,186(米)、特許5678353、(日)特願112010005201.84(独)、特願2022-140750(日)
発明者 : 加藤 秀実、和田 武、他
技術キーワード: ポーラス体、異種金属接合、表面処理、自己組織化、触媒、電極、ガス貯蔵、センシング