リンパ節転移リスク評価方法

早期にがん細胞のリンパ節転移リスクを評価することができる。

概要

　がん細胞のリンパ節への転移の有無は、患者の生存率に大きく影響を与える。転移後の致死率が高いことから、早期にリンパ節転移リスクを評価できることが望ましい。しかし、従来の方法（超音波、ＣＴ、ＭＲＩ、ＰＥＴなど）では、最大短径10mm以下の微小転移巣を同定することは困難であり、早期にリンパ節転移リスクを評価することは困難であった。
　本発明者らは、リンパ節腫脹モデルマウスを用いた研究で、がん細胞が所属リンパ節に転移する際、リンパ節内の圧力が上昇するという知見を得た。リンパ節内の圧力を測定することで、早期にリンパ節転移のリスクを評価することができる。

リンパ節腫脹モデルマウスを用いたがん細胞転移実験

応用例

・原発巣から転移するがん細胞のリンパ節転移経路の同定　
　⇒必要最小限のリンパ節郭清範囲を決定できる。　
・化学療法や放射線療法などによる抗腫瘍効果の判定、治療後の経過観察

知的財産データ

知財関連番号　： 特開2015-192670
発明者　　　　： 森　士朗、小玉　哲也
技術キーワード： 医療機器、福祉機器