東北大学技術
整理番号:T19-084
アンモニア吸着剤および除去方法
グルコース量の低減を抑制し、より効率良く細胞を培養
概要
近年、医薬品製造などの分野において、細胞を大量培養することが求められている。培養の際、細胞を安定的に増殖させるためには、培養液中に蓄積するアンモニアを除去する必要がある。アンモニアは細胞に悪影響を与える老廃物の代表的なものとして知られている。今までは、透析の原理を利用して培養液から老廃物を除去していた。しかし、老廃物を充分に除去するために、成分調整液槽の容積を細胞培養槽の容積の10倍以上に設定していたため、必要な液量が莫大でコストがかかるという課題があった。
本発明によって、新しいアンモニア除去技術を提供することが可能になった。本発明の態様はアンモニア吸着剤およびアンモニア除去方法である。本発明のアンモニア吸着剤は、L型ゼオライト、フェリエライト、ZSM-5型ゼオライト、強酸性陽イオン交換樹脂およびプルシアンブルー型錯体のうち、少なくとも1種の物質を含むことを特徴とする。これによって、より効率良く細胞を培養することができる。
高いアンモニア吸着率と低いグルコース吸着率を両立できた
想定される用途
・細胞等の大量培養における培養液再生技術への応用
関連文献
[1] Kameda T, et al. Colloids and Surfaces A: Physicochemical and Engineering Aspects 622 (2021) 126595.
知的財産データ
知財関連番号 : 特許第7075054号
共同出願人 : 日機装株式会社
発明者 : 吉岡 敏明、亀田 知人
技術キーワード: 吸着剤、再生医療、細胞培養、LDH