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発明案件

東北大学技術
整理番号:T21-050

スリット付きインデューサ

簡素な構成でキャビテーションの不安定現象を抑制

概要

 ロケットエンジン用ターボポンプに用いられるような高速回転ポンプでは、ポンプ入口部でキャビテーションが発生する。そのため、インデューサと呼ばれる吸込性能に優れた螺旋状の補助羽根車をポンプ主羽根車の前方に取り付け、安定した液体の昇圧と輸送を図るようにしている。また、インデューサにおけるキャビテーションに伴う不安定現象や非対称現象を抑制するために種々の技術が提案されている。しかし、従来の技術では、加工が困難だったり、軸振動や重 量が増加したりするという課題がある。
 本発明はインデューサにスリット(切欠き)を設け、スリットの位置、深さ、幅の条件を最適化することで、上記課題の解決をはかった。具体的には、以下の特徴を有する。
 ・インデューサの各翼に軸対象にスリットを設ける
 ・翼の外周側のスロート入口より上流側にスリットを設ける
 ・スリットの径方向内側への長さは開口幅よりも短く、幅広い形状
このような構成とすることで、インデューサの昇圧性能を維持しつつ、不安定現象を抑制することが可能となった。

スリット付きインデューサ

キャビテーションの発生を抑えられるスリット条件を見出した

スリット付きインデューサ

応用例

・ロケットエンジン用ターボポンプ
・液化天然ガス用・液体水素用ポンプなどの高速回転ターボポンプ

知的財産データ

知財関連番号 : 特開2023-67131
発明者    : 伊賀 由佳、川崎 聡
技術キーワード: インデューサ、ターボポンプ、キャビテーション抑制







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