TOP > 発明案件 > T22-005

発明案件

東北大学技術
整理番号:T22-005

第3級アルコールの製造方法

生産性向上、環境配慮、コスト削減を実現

概要

 tert-ブチルアルコール(TBA)等の第3級アルコールは、第1/2級アルコールに比べて、耐酸化性、ヒドロキシル基の反応性が高いという特色があるため、医薬・農薬・樹脂原料の出発原料として有用である。工業的プロセスの一つとして、イソブタンを高圧下/無触媒でラジカル酸化する方法があるが、このプロセスには高いエネルギー負荷と低い選択性という問題がある。その解決策として、水素存在下、金ナノ粒子触媒を用いた常圧での選択的酸化が報告されているが、この方法でも水素と酸素が共存するため、爆発の危険性が懸念されている。 
 発明者は、上記課題を解決すべく検討を重ねた結果、金を担持しない周期表第6~9族遷移金属酸化物を含有する固体触媒を用い、従来の水素の代わりに水を用いることにより、分子状酸素を酸化剤として、イソパラフィンを選択酸化して、対応する第3級アルコールを高い選択率、高い生産速度で製造できることを見出した。特に触媒としてCo3O4を用いた場合、生成物におけるTBAの選択性(STAB)が99%と非常に高いことを示した。

TBAの生成速度(rTBA)と選択性(STAB

第3級アルコールの製造方法

応用例

・第3級アルコール製造 
・医薬・農薬・樹脂原料・石油添加剤

関連文献

【1】第11回JACI/GSCシンポジウム
【2】Post symposium of TOCAT9 in Sendai

知的財産データ

知財関連番号 : 特願2022-117283   
発明者    : 高橋 厚、大野 誠尚
技術キーワード: tertiary alcohol、tertiary butyl alcohol、TBA







発明案件一覧に戻る

ページトップへ