東北大学技術
整理番号:T22-265
高周波における磁性体損失測定
低周波から高周波(数十MHz)の幅広い周波数帯で高精度な損失測定が可能
概要
磁性体を用いた電子部品等の小型化のために、透磁率の小さな磁性体を高周波において高精度に損失測定することが求められる。従来、リング状試料に巻線を施し損失測定を行う評価手法においては、高周波での損失測定のために探索コイルの巻数を減らして自己共振周波数を高周波側にシフトさせる必要があるが、巻数を減らすと試料からの漏れ磁束のために損失測定値が過小評価となる問題があった。
本発明は、損失測定の際の透磁率と、別途測定した透磁率との相違を補正することで、巻数に依存せずに低周波から高周波まで高精度の損失測定を可能にする。また、既存の損失測定装置への本発明の追加は、
技術的ハードルが比較的低いと考えられる。
コイル巻数に依存せず高周波でも高精度な損失測定
応用例
・高周波における磁性体の損失測定
関連文献
[1] Y. Sato et al., "Accuracy Investigation of High-Frequency Core Loss Measurement for Low-Permeability Magnetic Materials," in IEEE Transactions on Magnetics, doi: 10.1109/TMAG.2023.3283955.
知的財産データ
知財関連番号 : 特願2023-071455
発明者 : 岡本 聡、遠藤 恭、吉田 栄吉、小野 暢久、 佐藤 佑樹、上原 裕二
技術キーワード: 高周波、損失測定、低透磁率、補正方法、BHアナライザ、ネットワークアナライザ、インピーダンスアナライザ、磁性体、鉄損、高精度