ハブ毒由来Aβ分解酵素
高選択的Aβ分解能を有するアルツハイマー病治療薬シーズ
概要
既存のアルツハイマー病治療薬は、認知機能の劇的な改善には至っておらず、Aβ蓄積そのものを制御する根本的治療薬が望まれている。
発明者らは、ヒトアミロイド前駆体タンパク質(APP)を非アミロイド経路へ導くADAMsファミリーと共通の祖先に由来する、ハブ(Protobothrops flavoviridis)由来蛇毒メタロプロテアーゼ(SVMPs)に着目した。
in vitro試験の結果、SVMPsカクテルが分泌AβをAPPのα切断部位に相当する部位で切断し、無毒なp3断片へと変換することで、培地中Aβ量を約90%低下させ、強力なAβ分解活性を有することを明らかにした。
特にFlavoridin前駆体由来SVMPは、Aβモノマーだけでなく凝集過程にあるプロトフィブリルや線維性Aβにも作用し、ヒト内在性Aβ分解酵素であるNeprilysinと比較して高い基質特異性を示し、神経ペプチドの分解を起こしにくいことから、低副作用のアルツハイマー病根本治療薬リードとして期待される。
キーポイント
◎α部位での選択的切断:Aβをα切断部位で分解し、無毒なペプチドへ変換
◎内因性阻害を回避:外来性のため体内の阻害因子の影響を受けにくいと期待
◎高い基質特異性:Neprilysinと比べ神経ペプチドを分解しにくく、低服作用
◎高効率Aβ除去:細胞培養系で培地中Aβを約90%減少
◎線維形成抑制:プロトフィブリル、アミロイド線維の形成を大幅に低下
性能・特徴等

応用例
・AAVベクターを用いてFlavoridin前駆体遺伝子を継続的に脳内発現させAβ分解を促す、遺伝子治療製剤

関連文献
知的財産データ
知財関連番号 : WO2025/100469
発明者 : 二井 勇人、小川 智久、川崎 創、佐藤 伸一、日髙 將文
技術キーワード: 創薬、認知症、アルツハイマー、Aβ、ベノミクス、ヘビ毒
