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発明案件

東北大学技術
整理番号:T24-084

遺伝子多コピー導入麹菌

発酵による目的タンパク質の生産量が超高生産レベルに達成(3 g/L)

概要

 麹菌を用いたタンパク質の生産では、生産目的タンパク質をコードする遺伝子を多コピー導入することが生産性向上の手段の一つとして利用できる。しかし、導入したいDNA断片が染色体の1箇所にタンデムに挿入され、相同組み換えを介した修復が繰り返されると、配列が脱落するリスクがあり、最終的に増産に至らないという課題があった。
 東北大学農学研究科の張先生らは、 1回の形質転換で麹菌の染色体上の複数箇所にDNA断片を導入する方法を開発し、短期間で新たな麹菌を得ることに成功し、上記の課題を解決した。本発明の麹菌は、物質生産性の向上が確認されており、さらに、菌糸高分散性株を宿主とすることで、発酵槽内の培養では低粘度になり、連続培養が可能になると期待される。

遺伝子多コピー導入麹菌

特許出願は未公開のため、遺伝子導入方法の詳細は掲載していません。秘密保持契約を締結した上で開示することは可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

液体培養上清でのキシラナーゼ分泌生産量(μg/ml)

遺伝子多コピー導入麹菌

YPD培地とYPM培地で、1箇所(1 copy)と13箇所(13 copies)に導入した麹菌の生産量を確認する実験を行った。13 copiesは1 copyと比べて、生産量が約10倍増加していることを確認した。

応用例

・酵素などの機能性タンパク質/ペプチドの工業発酵生産(増産)
・アミノ酸、抗生物質などの生理活性低分子化合物の工業発酵生産(増産)

知的財産データ

知財関連番号 : PCT/JP2025/005036  
発明者    : 張 斯来、相良 荘太、五味 勝也、新谷 尚弘
技術キーワード: 麹菌、 糸状菌、 発酵、 物質増産、 遺伝子多コピー導入







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