東北大学技術
整理番号:T25-057
マイクロ流体デバイス
酸素濃度やpHを制御し、生体内環境を再現したデバイス上で高精度な薬効・毒性評価を実現する
概要
近年、動物愛護の観点から、医薬品・化粧品開発における動物試験を削減する動きが加速している。その結果、動物試験の代替として、ヒト生体に近いin vitro評価法への転換が国際的に求められている。生体模倣システム(MPS)は、マイクロ流体技術とヒト細胞の組み合わせにより、臓器レベルの生理機能を再現する次世代のin vitro評価法として注目を集めている。MPSで生体内の環境を再現するには、酸素等の培養液中の溶存ガスの濃度やpHを適切に制御する必要がある。
発明者は、酸素濃度とpHの2次元平面分布を自在に独立制御可能なデバイスを開発した。本発明は、酸素濃度やpHの勾配が生じている微小空間における細胞動態の解明等への活用が期待される。加えて、例えばがん組織における低酸素や低pH環境を再現するデバイスとして、がん罹患時の生体に近い環境で抗がん剤の薬効評価や毒性評価を行うことが可能となる。上記を含めた、様々な用途におけるOrgan-on-a-chipとしての活用が期待されている。
本特許は未公開であるため、知財契約
締結後に明細書開示等が可能となります。
締結後に明細書開示等が可能となります。
デバイス上で酸素濃度やpHを制御可能

応用例
・本デバイス上にがん組織を構築→がんに対する薬効評価
・本デバイス上に微小血管を構築→薬剤の血管透過性の評価
・本デバイス上に血液脳関門(BBB)を再現→薬剤のBBB透過性の評価
上記を含め、様々な用途が想定されます。
知的財産データ
知財関連番号 : 特願2025-177497
発明者 : 船本 健一
技術キーワード: マイクロ流体デバイス、生体模倣システム、 MPS、 Organ-on-a-Chip
